相続手続きに欠かせない戸籍謄本!取り寄せ方法・必要部数などを分かりやすく解説。

投稿日
2020年06月15日
更新日
2020年06月15日
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相続手続きで必要な戸籍謄本について

「相続手続きで戸籍謄本が必要といわれたけど、なにを何通取ればいいの?」
「そもそも、なんで戸籍謄本が必要になるの?」

こんにちは。税理士法人ファンウォールの山中です。今回は相続手続きに欠かせない戸籍謄本のお話です。

家族が亡くなると、被相続人(=亡くなった人)の持っていた不動産や銀行口座の名義変更などの相続手続きが必要となります。

相続手続きの際、決まって「戸籍謄本」が求められるのですが、この戸籍謄本、そもそもなぜ必要なのでしょうか?また、どの戸籍謄本を何通取ればいいのでしょうか?

役所に何度も行くのは手間なので、できれば必要な通数を一気に取っておきたいですよね。

そこで、ここでは相続手続きで必要となる戸籍謄本について、相続税専門の税理士である私が分かりやすく解説していきたいと思います。

ポイントは以下の通り。

  • 戸籍謄本は戸籍内にいる人の身分事項の証明書!
  • 相続人が誰かによって必要な戸籍謄本は異なる!
  • 戸籍謄本自体に有効期限はないが、金融機関は独自に期限を設けているケースあり!
  • 戸籍謄本は1通だけでも相続手続きは可能!

では、内容を一緒に見ていきましょう。

戸籍謄本とは

戸籍謄本の一部

戸籍謄本とは、戸籍に記載されている全員の身分事項(出生や婚姻、認知、死亡など)を証明する書類のことで、以下のような種類があります。

  • 戸籍謄本(抄本)・・・戸籍に記載されている人の内容を記載した書面
  • 改製原戸籍・・・戸籍制度の改正により戸籍の様式が変更された際の変更前の古い戸籍
  • 除籍謄本・・・死亡や婚姻などにより全員が抜けて閉鎖された戸籍

最近では、自治体によっては戸籍がコンピュータ化(電算化)されているケースも多く、コンピュータ化されている場合は戸籍謄本を「全部事項証明書」、戸籍抄本を「個人事項証明書」と呼びますよ。

また、ちょっと紛らわしいですが、コンピュータ化される前の戸籍を「改製原戸籍」と呼ぶこともあります。

参考:除籍謄本と改製原戸籍の保存期間は150年(2010年5月までは80年)です。万が一保存期間を過ぎていて戸籍が取れない場合は、専門家に相談しましょう。

戸籍謄本と戸籍抄本、相続手続きで必要なのはどっち?

戸籍謄本等の請求用紙

相続手続きの際には「戸籍謄本」が必要となるのですが、現在の戸籍の情報を表すものとしては「戸籍謄本(こせきとうほん)」と「戸籍抄本(こせきしょうほん)」とがあります。

それぞれの違いは以下の通り。

  • 戸籍謄本・・・戸籍に記載されている全員の内容を記載した書面
  • 戸籍抄本・・・戸籍に記載されている一部の人の内容を記載した書面

例えば、夫(筆頭者)・妻・長男の3人家族で戸籍謄本を取ると、全員分の戸籍が記載されていますが、夫の戸籍抄本を取ると夫の内容しか記載されていません。

では、この2つのうち相続手続きで必要となるのはどちらでしょうか?

疑問に思う女性

この点、相続手続きで求められている戸籍の種類によって、以下のように必要な書類が異なります。

  • 被相続人の出生から死亡までの全ての戸籍・・・戸籍謄本
  • 相続人の現在の戸籍・・・戸籍謄本or抄本

といっても、相続手続きをする上では戸籍謄本を取っていれば間違いありません。

発行手数料も戸籍謄本・戸籍抄本で異なることはないので(いずれも1通450円、改製原戸籍等は1通750円)、特に理由のない限りは戸籍謄本を取得しておけば良いでしょう。

通常は、戸籍謄本というと「戸籍謄本もしくは全部事項証明書のこと」を指していますよ。

なぜ相続手続きに戸籍謄本が必要なのか?

相続手続きでは、基本的に以下の2種類の戸籍謄本の提出を求められますよ。

  • 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本

被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本は、一般的に以下のようなイメージになります。

ところで、なぜそもそも故人の戸籍を出生まで遡る必要があるのでしょうか?死亡した事実さえ分かれば手続きはできそうな気もしますよね。

この点、故人の戸籍を出生まで遡って集める目的は相続人の確定のためです。

納得!のイメージ

相続人の確定のためと聞くと、「家族のことなんだから相続人を間違えるわけないよ!」と思う方もいるでしょう。

しかし、中には故人に隠し子がいてそれを誰も知らなかったというケースもあります。

特に、結婚前にできた⼦供が養⼦縁組によって除籍されているようなケースでは、結婚後に作られる⼾籍にその⼦供は登場しないです。こういった情報は、出⽣まで遡ってチェックしないと⾒つからない可能性がありますよね。

こういった情報は、出生まで遡ってチェックしないと見つからない可能性がありますよね。

参考:法改正などによって戸籍が書き換えられる場合、改製原戸籍は全ての内容が書き写される訳ではありません。

また、相続人が兄弟姉妹になると、結婚していたことすら知らないということもあるでしょう。

遺産分割協議は相続人全員でしないと駄目なので、相続人を確定することはとても重要なのです。ここを疎かにすると、後々遺産分割協議が無効になったりと大変な目にあいかねません!

参考:公正証書遺言があり遺言執行者が選任されている場合は、遺言執行者は財産目録を相続人全員に交付する必要があります。そのためにも相続人の確定は必須です。

そこで、相続人の漏れが生じないようにするために、金融機関や法務局などは被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍の提出を求めることになっている、という訳ですね。

場合によっては、戸籍が戦争等により焼失し出生まで遡れないケースもあります。その場合は10~12歳程度まで遡ることができればOKです。10~12歳になる前に出産することは、通常は考えられないからですね。

どういう相続手続きで戸籍謄本が必要になるかのまとめ

戸籍謄本の提出が必要な相続手続きと戸籍謄本の種類には、主に以下のようなものがあります。

注:以下の表はあくまでも”戸籍謄本”に絞ったものです。戸籍謄本以外にも住民票など他の資料が必要になる手続きも多いので、実際に手続きする際は手続きごとに必要書類を確認してから進めてくださいね。
相続手続き被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本相続人全員の現在の戸籍謄本
不動産の相続登記必要(※1必要
預貯金や証券口座の名義変更や払い戻し必要(※1必要(※1
相続放棄必要(※2相続放棄をする人のみ必要
限定承認必要必要
自動車の移転登録不要(※3相続人全員が確認できれば全員分なくてもOK
死亡保険金の請求不要(※3不要(※4
相続税の申告必要必要
※1:遺言書がある場合は、被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本でOK(取り扱いの異なるケースがあります)。
※2:被相続人の死亡の記載がある戸籍謄本でよいケースもある。
※3:被相続人の死亡の記載がある戸籍謄本でOK。
※4:保険会社によっては受取人の戸籍抄本を求められることもあります。
場合によっては相続放棄(限定承認)や相続税の申告など、手続自体が必要ないケースもあるでしょうが、上記のいずれの手続きもしないという方はなかなかいないですよね。つまり、相続が発生するとほぼ確実に戸籍謄本が必要になるということです。

法定相続情報証明制度を使えば戸籍謄本は提出不要?!

法務局のイメージ

平成29年5月から「法定相続情報証明制度」が始まり、法務局に相続に関連する戸籍謄本類と法定相続情報一覧図(相続関係を一覧にした図)を提出すれば、登記官がその一覧図に認証文をつけてくれるようになりました。

この認証文の付いた法定相続情報一覧図(「法定相続情報一覧図の写し」と言います)があれば、戸籍謄本の束の代わりとして使えるので、相続手続きの都度戸籍謄本の束を金融機関等に提出する必要がなくなります(*)。

* 一部金融機関等では利用できない場合もあります。

しかも、一覧図の認証手数料は無料ですし、必要部数分の発行手数料も無料です。

いくつかの相続手続きを同時並行で進めやすくなりますし、なにより「一覧図の写し」を持っていれば大量の戸籍謄本類を毎回提出する必要は無くなります。

ぜひ利用してみてくださいね。

【図解で分かる】法定相続情報証明制度の手続き方法。メリット・デメリットも合わせて紹介!

注:ただし、一覧図を作るにしても戸籍一式は必ず必要になりますので、1部の戸籍書類一式で各種の相続手続きを済ませる人と比べて手数料が変わるわけではありません。

【ケース別】相続人ごとに解説!手続き時に必要な戸籍謄本の種類

ケース別のイメージ

ここでは、相続手続きに必要となる戸籍謄本の種類について、相続人ごとに見ていきましょう。

ちなみに、被相続人に配偶者がいるとその配偶者は必ず相続人になりますが、その他の相続人には順位があって以下の順番で相続人になりますよ。

第1順位:子
第2順位:直系尊属(父母・祖父母など)
第3順位:兄弟姉妹

相続人が子の場合(もしくは配偶者+子の場合)

相続人が子の場合、必要な戸籍謄本は以下の通り。

  • 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
  • 相続人全員の現在の戸籍謄本

これが最もオーソドックスなパターンです。

なお、相続人が被相続人と同じ戸籍に入っている場合で、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本に相続人も登場するのであれば、相続人の戸籍謄本が不要となるケースもあります。

金融機関等によって取り扱いが異なるので、詳しくは手続き先に問い合わせるようにしてください。

相続人が直系尊属の場合(もしくは配偶者+直系尊属の場合)

被相続人に子がいない場合、父母もしくは祖父母(直系尊属)が相続人となります。

この場合、まず被相続人に子がいないこと、または、子が亡くなっている場合に代襲相続人がいないことの確認をしなければなりません。

また、父母のうちどちらかが先に亡くなっている場合は、亡くなっていることの確認も必要です。

従って、父母もしくは祖父母が相続人となるケースでは、以下の戸籍謄本が必要となります。

  • 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
  • 相続人全員の現在の戸籍謄本
  • 被相続人の子が既に亡くなっている場合、その子の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
  • 既に亡くなった直系尊属がいる場合、その直系尊属の死亡が記載されている戸籍謄本

相続人が兄弟姉妹の場合(もしくは配偶者+兄弟姉妹の場合)

相続人と家

相続人に子や直系尊属がいない場合、兄弟姉妹が相続人になります。

となると、兄弟姉妹が相続人となることを確かめるには、被相続人に子や孫がおらず、直系尊属も既に全員亡くなっていることが分かる、以下の戸籍謄本が必要となります。

  • 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
  • 相続人全員の現在の戸籍謄本
  • 被相続人の子が既に亡くなっている場合、その子の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
  • 直系尊属の死亡が記載されている戸籍謄本
  • 被相続人の両親の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
  • 被相続人に既に死亡した兄弟姉妹がいる場合、その兄弟姉妹の死亡が記載されている戸籍謄本

代襲相続がある場合

被相続人の子である相続人が既に亡くなっている場合、その子に子(孫)がいるのであれば、孫が代襲相続人として相続をすることになります。

子の代襲相続の場合は、以下の戸籍謄本が必要です。

  • 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
  • 相続人全員(代襲相続人も含む)の現在の戸籍謄本
  • 既に亡くなった相続人(被代襲相続人)の出生から死亡までの連続した戸籍謄本

親族表

一方で、被相続人の兄弟姉妹が相続人になるケースでその兄弟姉妹が既に亡くなっている場合、兄弟姉妹の子(甥姪)が代襲相続人として相続をすることになります。

兄弟姉妹の代襲相続の場合は、以下の戸籍謄本が必要です。

  • 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
  • 相続人全員の現在の戸籍謄本
  • 被相続人に子がいて既に亡くなっている場合、その子の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
  • 直系尊属の死亡が記載されている戸籍謄本
  • 被相続人の両親の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
  • 既に亡くなった相続人(被代襲相続人)の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
  • 被相続人に既に死亡した兄弟姉妹がいる場合、その兄弟姉妹の死亡が記載されている戸籍謄本
兄弟姉妹の代襲相続では、必要な戸籍謄本が非常に多くなり複雑なので、専門家に収集をお願いするのもありだと思いますよ。

相続人が配偶者のみの場合

相続人が配偶者しかいない場合、「戸籍謄本の収集は少しでいいのでは?」とおもうかもしれませんが、実は違います。

相続人が配偶者のみということは、血族相続人が誰もいないということなので、それを証明しなければなりません。

従って、上記で紹介した相続人が子・直系尊属・兄弟姉妹の場合に必要となる戸籍のすべてを集めて提出することになりますよ。

夫婦に子供がおらず、被相続人に兄弟姉妹がいない場合は必要な戸籍謄本は少なくて済みますが、子・両親・兄弟姉妹がすべて亡くなっている場合などは、大量の戸籍謄本が必要となることが予想されます・・・。

相続手続きで提出する戸籍謄本の有効期限は?

カレンダーと虫眼鏡

結論を書くと、相続手続きで使用する戸籍謄本には基本的に有効期限がありません。

従って、取得日から提出日まで何日経っていようが基本的に相続手続き用として使うことが出来ます。

ただし、被相続人が亡くなった事実が分からないと意味がないので、死亡日以降に取ったものであることが必要です(改製原戸籍等は古いものでもOK)。

また、相続人の戸籍謄本についても、相続が発生した日以降に取得するものが必要です。これは、相続発生時点で相続人が生きていた(もしくは相続人である)ことの証明のために必要だからですね。

特に、相続税申告の際に税務署に提出する戸籍謄本については、相続発生後10日以上経過してから作成されたものという条件が付いているので、「亡くなってすぐに取得した戸籍謄本は使えないかもしれない」、という点に注意しておきましょう。

中には「発行後○ヶ月以内」という有効期限を設けている金融機関もあるので、相続手続きの際には有効期限があるかどうか念のために確認しておいたほうがいいでしょう。

相続手続きでは戸籍謄本は何通必要?必要部数は最低1部!

必要な戸籍の枚数

戸籍謄本類は相続手続きを通じて何通必要なのでしょうか?金融機関や法務局、税務署など提出する先はたくさんあるので、提出先の数だけ取らないといけないのでしょうか。

この点、とにかく少なく済ませたいのであれば戸籍類一式を1通だけとれば相続手続き自体は可能です。

というのも、基本的に戸籍類は原本還付(原本は提出するけど後で返してもらえる)してくれるので、何通も集める必要がないのです(原本を返してくれないケースもあるので、その場合は1通では足りません)。

参考:税務署に提出する戸籍謄本類は平成30年からコピーでもOKとなっています。

なお、原本を返してほしい場合は原本を還付してほしい書類をコピーし、「原本と相違ない」と記載した上で申請者の記名押印をしてコピーを提出しましょう。

戸籍を提出した当日に返してくれるか、後日返してくれるかは金融機関によってマチマチです。

ただし、1通だけで済ませようと思ったら、戸籍謄本を提出してから原本還付をしてもらうまでは次の手続きに進むことが出来ません。何箇所にも提出が必要な場合は、時間がかなりかかってしまうという点は知っておきましょう。

なお、上述した法定相続情報一覧図の写しを使えば、戸籍謄本の代わりとなるので、戸籍謄本は法定相続情報一覧図作成時の1セットのみで済みます。

相続手続きの際の戸籍謄本の取り方(郵送でも請求可!)

戸籍交付申請書

被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍の取得方法は以下の通りです。

被相続人の本籍地のある市区町村役場にいって、「相続手続きに必要なので、○○(被相続人)の出生から死亡までの戸籍謄本を下さい」と言いましょう。

役所の方は慣れているのでそれで通じます。

参考:故人の本籍地がわからない場合は、最後の住所地を管轄する役所で住民票を取りましょう。記載の省略がない住民票を取得すれば、本籍地が載っていますよ。

謄本の請求時には以下の書類が必要となります。

  • 戸籍交付申請書(各市町村が定める様式。窓口やホームページにあります)
  • 印鑑(認め印でOK)
  • 本人確認書類

必要書類を提出すれば、後は役所の方が全部揃えてくれますよ。

戸籍謄本等請求書

なお、窓口で申請するのが原則ですが郵送で請求することも出来ます。

郵送の場合は、別途手数料相当の定額小為替と切手を貼った返信用封筒が必要です(本人確認書類はコピーでOK)。

参考:最近はコンビニで取ることのできる自治体もあります。コンビニでの交付に対応しているかどうかは、こちらのサイト「コンビニエンスストア等における証明書等の自動交付」でチェックできますよ。

ちなみに、被相続人の本籍地が出生から死亡まで同じ市町村にあるのであれば、1つの役所で全ての戸籍謄本が揃います。

しかし、生前に本籍地が別の自治体へ移っている場合は基本的にそれぞれの役所で戸籍謄本を取得しなければなりません(単に引っ越しをしただけでは本籍地に影響はありません)。

管轄が別の役所の場合は、その役所で取ることの出来る一番古い戸籍を見ながら、「これより前の戸籍謄本は○○市役所に請求して下さい」と説明してくれますよ。

なお、2019年5月24日に成立した改正戸籍法により、2024年を目処にどの自治体でも戸籍謄本を取得できるようになる予定です。これにより、相続手続きが一気に楽になるかもしれないですね。

相続時に兄弟姉妹の戸籍謄本を代わりに取る方法

窓口で対応する女性

相続手続きをする際に、相続人が複数いる場合は代表者がまとめて手続きをすることもあるでしょう。平日に仕事で役所に行くことが出来ない相続人も多いでしょうからね。

しかし、戸籍は個人情報が載った大切な書類です。なので、血縁関係があるからと言って誰でも簡単にとれるという訳ではありません。

戸籍が取得できるのは、基本的に以下の人に限られています。

  • 戸籍に記載されている人
  • 配偶者
  • 親(直系尊属)
  • 子(直系卑属)

兄弟姉妹は上記のどれにも該当しないので、戸籍が別の場合は兄弟姉妹の戸籍を取ることは出来ません。兄弟姉妹の戸籍を取得する場合は「第三者請求」といって、赤の他人が誰かの戸籍を取得する際と同じ扱いとなっているのです。

従って、兄弟姉妹の戸籍を取得するのであれば、基本的に委任状が必要となります。

書類にサインする人

ですが、今問題となっているのは相続手続きです。相続人を代表して相続手続きをするような場合に、兄弟姉妹の戸籍謄本を取れないとなると、相続手続きが進まなくなってしまいますよね・・・。

そこで、兄弟姉妹でも相続手続きのために戸籍謄本が必要ということを役所で説明すれば、戸籍を取得できるようになっています。

ただし、その場合でも最低限以下のような資料が必要ですよ。

  • 被相続人が死亡したことの分かる資料(最新の戸籍や除籍謄本)
  • 自分が相続人であることを証明する資料(自分の戸籍謄本)
  • 兄弟の戸籍謄本が相続手続きで必要となる理由を記載した書面

相続手続きで兄弟の戸籍謄本が必要になる理由については、書面の決まりなどは特にないですが、以下のような点に注意すればOKでしょう。

  • 取得した戸籍の提出先や手続きを記載する
  • 相続関係説明図を添付する
  • 既に取得した戸籍謄本があれば提示する(原本は返してもらいましょうね)
相続手続きに必要なのであれば兄弟姉妹の戸籍謄本を取得することは出来ますが、役所側のミスなのか拒否されるケースがあります。予め電話等で何が必要なのか問い合わせておくと良いでしょう。

戸籍の発行手数料

戸籍の手数料は政令で以下のように決まっています地方公共団体の手数料の標準に関する政令

  • 戸籍謄本・・・1通450円
  • 除籍謄本、原戸籍謄本・・・1通750円

なお、郵送でも戸籍は請求することが出来るのですが、その場合は必要な料金の定額小為替(郵便局に売ってます)と切手を貼った返信用封筒を同封して役所に送りましょう。

郵送で請求する場合は定額小為替を少し多めに入れておくといいでしょう。足りないと追加で不足分を送らないといけないですが、多かった場合は超過分を返してもらうことが出来ます。

一般的に、1回の相続で必要となる戸籍類を集めると3,000円~5,000円程度の手数料がかかりますが、相続人が既に亡くなっている場合(代襲相続)や第3順位(兄弟姉妹)が相続人となるような場合は、手数料が1万円を超えることもありますよ。

【補足】戸籍謄本の見方

戸籍謄本を取ったは良いものの、それが何を意味しているのかを読み解くのは普段から戸籍謄本に見慣れてないとかなり難しいでしょう。

いま現在最新版であるコンピューター化された戸籍は読みやすいですが、過去の戸籍は独特の言い回しがあったり、手書きの戸籍の文字が崩れていたり癖のある字体だったりで読みづらいことが多いからです。

戸籍を読み解くのが不安な方は迷わず専門家に依頼することをオススメします。出生から死亡までの連続した戸籍があっても、相続人が誰かなのを判別できなかったら意味が無いですからね・・・。

ここでは、戸籍謄本の詳細な読み方はさておき、入手した戸籍謄本が出生から死亡までの連続した戸籍かどうかを判別する方法について簡単に紹介しておきますね。

戸籍謄本を読み解く

判別の仕方としては、以下のような感じになります。

  1. 被相続人の死亡した事実が記載されている戸籍謄本(イ)を見る。
  2. (イ)の戸籍事項欄に記載されている「編成日or改編日(戸籍が作られた日)」をチェックする。
  3. 1つ前の戸籍(ロ)を取り寄せて、戸籍に記載されている「消除日or除籍日」と(イ)の日付とを照らし合わせる。
  4. さらに1つ前の戸籍を取り寄せて、①と②のチェック作業を繰り返し、被相続人の出生時に有効だった戸籍まで遡る。

この順序を念頭に、以下の画像を見ると戸籍の追い方が分かるでしょう。

戸籍の見方(画像参照元:仙台地方裁判所

相続人が多いと戸籍収集の範囲が広くなることが考えられますが、その場合でもやる作業は同じです。

最後に

相続手続き時に必ずと言っていいほど必要となる戸籍謄本類について解説してきました。

普段、戸籍謄本を役所で取って見ることはなかなか無いでしょうから、取り方や見方などで迷うこともあるでしょう。

しかし、戸籍の収集は「相続人の確定」という重大な目的のためにあります。相続が発生したら、早い段階で収集するようにしましょうね。

なお、弁護士や税理士、司法書士、行政書士などの専門家に依頼すれば職権で戸籍謄本を取得してもらうことができるので、面倒な場合は依頼すると良いでしょう。

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